Skate Forward! その先へ Vol. 3 ISUワールドカップショートトラック名古屋大会

名古屋で開催! スポーツ・エンターテインメント
~ISUワールドカップショートトラック名古屋大会・観戦のススメ~

「氷上の競輪」とも呼ばれるショートトラック。11月29日から開催されるワールドカップショートトラック名古屋大会は、スピードと駆け引きが見どころの、このエキサイティングなスポーツに触れるまたとないチャンスです。

●ショートトラックのワールドカップとは?

ショートトラックにおけるワールドカップ(W杯)は、各国選りすぐりのトップアスリートが集うISU(国際スケート連盟)主催の世界的なイベントで、毎シーズン開催されています。選手たちは世界各地を転戦し、各大会の結果によって獲得したポイントをためていき、全戦終了後に最終順位が決定します。今シーズンは11月上旬から2月中旬にかけて行われ、名古屋大会は6大会中3戦目に当たります。日本でのW杯開催は1998年(野辺山)が最初で、今回は2015年(名古屋)以来4年ぶり、9回目の開催です。W杯は、3月に開催される「世界選手権大会」とともに、ショートトラックの今を体感できる最高の機会の1つです。

●そもそも、ショートトラックとスピードスケートはどう違うの?

ずばり、タイムではなく、着順で競うのが、ショートトラックの特徴です。通常2人の選手が1組で滑るスピードスケートに対し、ショートトラックは1度に4~8人で滑走します。リンクの大きさも異なり、スピードスケートが1周400mなのに対して、ショートトラックは、フィギュアスケートやアイスホッケーでも使われるリンクを使用、1周111.12mという短い距離のトラックを滑走します。高速で滑走するだけではなく、抜きつ抜かれつの駆け引きをしながらのレース展開や、身体を傾け、スピードを落とさずにコーナーを滑らかに曲がっていく技術も、ショートトラックならではの見どころ。多人数が密集して滑走するため、接触や転倒も多く、前を滑っている選手が転倒し、後ろを滑っていた選手がトップに躍りでることも。フィニッシュラインを通過する最後の最後まで目が離せません。
スケート靴もスピードスケートとは異なりますが、ショートトラックの選手は危険防止のために、ヘルメットや手袋、シンガード(脛当て)など安全防具を身につけなければなりません。ヘルメットには、選手ごとに決まったナンバーがつけられていて、レース中に選手を見分けるのに便利。番号は昨季の世界選手権の総合順位から割り振られているため、番号が若いほど力のある選手だと知っておくと、観戦がいっそう面白くなるかもしれません。

●予選ラウンドから勝ち抜き方式でファイナルへ

ショートトラックのW杯では、男女の500m、1000m、1500m、女子3000mリレー、男子5000mリレー、男女各2名による混合2000mリレーの9種目が行われます。大会期間は3日間で、1日目に「予選ラウンド」、2日目と3日目に本選にあたる「ワールドカップセッション」。競技の進め方は、予選での各組の上位2~3人(リレーは2チーム)がセミファイナル、ファイナルと次のラウンドに進出するという勝ち抜き方式です。「ワールドカップセッション」の前には、予選の敗者による「敗者復活セッション」も行われます。

●世界の強豪に、日本チームが立ち向かう

近年は、男女とも韓国の選手の強さが目立ちますが、中国、北米勢に加え、最近はロシア、オランダ、イタリアなど欧州勢もレベルを上げてきています。日本もかつては世界選手権のメダリストを多数輩出していましたが、1998年長野五輪以来、オリンピックのメダルからは20年遠ざかっています。平昌五輪後、復活に向けて動き出した日本チームを率いるのが長島圭一郎ヘッドコーチ(バンクーバー五輪スピードスケート男子500m銀メダリスト)。世界から平昌五輪のメダリストたちが多数エントリーしてくるなか、長島ヘッドコーチの指揮のもと、日本チームがこのW杯でどんな滑りを見せてくれるかが注目されます。日本からの出場予定は、全日本ショートトラックスピードスケート距離別選手権(10月、野辺山)で選ばれた男女各6選手。なかでも、昨シーズンのW杯カルガリー大会男子1500mで優勝した吉永一貴選手や昨シーズンW杯に初めてフルで参戦した伸び盛りの平井亜実選手など、地元・中京大学所属の選手たちの活躍に期待が高まります。

●入場無料! 会場で楽しむスポーツ・エンターテインメント

世界トップクラスのアスリートによるレースに手に汗握るのはもちろんですが、ショートトラックW杯生観戦の醍醐味はそれだけにとどまりません。今回は人気女性DJが会場を盛り上げ、大会の随所にワクワクする演出がふんだんに盛り込まれています。
会場となるのは、日本ガイシスポーツプラザ(日本ガイシアリーナ)。JR笠寺駅徒歩約3分という抜群のアクセス。スケートファンにはおなじみのアリーナです。スタート時は静粛に、ですがいったんスタートしたら、もうそこは大歓声が響きわたるレース場。レースの合い間のエンターテインメント要素も味わいながら、1周8秒台という高速スピードで駆け抜けていく選手たちの“風”を現場で感じてみませんか。

2019/20 ISUワールドカップショートトラック名古屋大会
11月29日(金)~12月1日(日)
愛知県名古屋市(日本ガイシスポーツプラザ)
入場無料! ぜひご来場ください

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